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【第4回】会社を元気に強くする人事戦略


 

横浜ランドマークタワーでの講演会「会社を元気に強くする人事戦略」


さる1月26日に掲題の内容で講演会を行いました。基本的にはコラムの構成に沿って説明をしました。いろいろな反応がありましたので、それらの反応を検討した上でコラムの今後の展開を改めて再構成してみようと思います。

場所は横浜のランドマークタワー13階と最高の立地条件でした。少し部屋が狭く人数を制限せざるを得なかったのが残念でしたが、22社30人程度の方が参加され、熱心に聴いていただきました。講演するときのいつものパターンですが、出だしは参加者の興味のほどが掴めずもたもたした感じを与えてしまったことを反省しています。アメリカ流に参加者に何が聞きたいかと最初に聞いて回るやり方もあるのですが、反って状況を悪くすることもあります。日本では参加者の期待を瞬時に掴める位で無いと良い講師とは言えません。 話の流れはコラムの構成に沿い、途中ブレイクを入れ前半を総論50分、後半を各論50分の時間配分。総論は既にコラムに書いた内容を中心に「大企業とは違う中小企業の経営」、「一人一人の社員の育成」、「経営者の理念からのスタート」、「経営に直結した人事」、「トータルリオード」。焦点を絞る積りが、中小企業の時代を強調する資料を追加。さらに会社の強さの意味を深堀する積りで企業文化・組織風土の説明まで入れてしまい内容が多すぎ余計もたもたしてしまいました。論文に書くなら別でしょうが、短時間の講演では欲張りすぎでした。

ただ内容的には企業文化・組織風土の問題は大切で、これだけで本を書いたり、講演をしたりする価値はあると思います。経営者が会社を良くしたいと思うのは当然ですが、その「良い」と言う意味が何を意味するのか?これを企業文化・組織風土の視点から整理してみると経営者自身が考えている「良さ」の姿がより明確になってくると思います。参加者の方のアンケートにこの部分が参考になったとのコメントを頂き嬉しく思っています。講演のときに引用したG.Hofstedeの考え方は大変参考になりますので、改めてどこかで取り上げたいと考えています。 後半は各論は、このコラムでこれから説明する内容を駆け足で全体像を説明しました。前半の終わりに参加者から質問を頂いた事もあり、それまで感じていた壁のようなものが取り払われ、参加者の方の反応を感じ取りつつ大変心地よく説明させていただきました。

但し一つ一つの内容が本来それぞれ講演のテーマになるような項目を全て盛り込んでしまいましたので、これも盛りだくさん過ぎたことを反省しています。以前別の講演でいくつかを飛ばしてしまいましたら、参加者のアンケートに各論の説明が不足と指摘受けたことがあります。時間との関係で難しい課題ではあります 各論の構成は「企業経営の全体像における人事の位置づけ」「役割・貢献責任の定義、特定の仕方」「組織構造・組織設計の基本」「人事戦略」「三つの人事システム:評価制度、報酬制度、キャリアプラン制度」。これらは一つ一つが大きなテーマなのですが、具体例交えある程度理解いただけたと思います。概念的なことを理解されている方には、逆に一般的過ぎたかも知れません。しかし今良く見られる「成果主義」を標榜する制度つくりは、極めて基本的なプロセスを軽視あるいは無視して、形だけ真似ているものが大半なのです。制度の底に流れる理念をしっかり理解して欲しいと思います。

講演で説明しましたが、アメリカにおける仕事を基礎とした人事の諸制度は長い歴史の中で形作られて来ています。日本ではこの背景、一つ一つの構築プロセスのもつ意味を理解している人は少ないのです。出来上がった形だけを真似することは容易ですが、制度は運用で如何様にも魂を抜いてしまうことが可能です。経営に理念が大事なように、人事制度にも底に流れる思想の理解が大切なのです。その思想に基づき制度を構築し運営するということは、理念に基づく経営そのものと言えます。 月刊Voiceの2月号にキャノンの御手洗富士夫社長の対談記事が載っています。「全グループが一つの会社として一体感を持って有機的に動く仕組みを作った。・・・・そのためには思想的中央集権で組織を動かさなければいけない。」「大切なのは、思想の総本山が本社であることを理解させる徹底的な教育です。言い換えればコミュニケーションを深めることです。」

大会社でも明確な思想に基づき、ここまで徹底して教育をやれば変わっていくのだなと思いました。このエネルギーは大変なものです。中小企業の強みは、進む方向が決まればその方針の徹底は大会社より遥かにたやすいことです。

次回より各論に入ります。形だけでなく、それぞれの制度の底に流れる思想を含め説明していきたいと考えています。今回の講演では短時間で消化不良という声が多かったので、コラムでは一つ一つ丁寧に説明して行きたいと考えています。また欲を言えば具体的な事例を含め説明して行こうとも考えています。

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