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Secrets of Human-Capital Management 【April 2014】

The one tip theory of learning(抄訳)

 

「一つのヒント」を学ぶということ

By David Creelman

 

マネージャーたちが「カンファレンスに参加して、一つでも良いアイディアが得られるなら、行く価値はある」と言うのをしばしば耳にする。それは、良いアイディアのすごさを示す証しではあるが、いかにも非効率的ではないか?なぜ、一つのヒントを得るのに二日も費やさなければならないのか? 
我々が提供する高額の研修もそれと同じなのだろうか? マネージャーたちは、来たときよりほんの少しだけ何かを得て帰っていくのか? こちらは十本の指にあまる重要な洞察を与えようとしていたのに、参加者の心に残るのは一つだけ?


このことから考えた三つの結論:

• 一つのヒントがものすごく強力だということは、一考にあたいする。我々は、あれもこれもではなく、もっと明確に一つのことを教える研修を設計するべきかもしれない。

• カンファレンスでは、一つのヒントさえつかみきれないほど、たくさんの情報に満ちている。とすると、実際のところは、熟考する機会が得られるということこそが、最も価値のあることなのかもしれない。

• 研修やカンファレンスは効率が悪い。もっとうまいやり方をするべきだ。


一つのヒントに絞り込む
我々のあらゆる研修に役に立つ原則は、伝えたいことをすべて盛り込むのではなく、最も重要で、とことん洗練された2~3の有益な情報に絞り込むということだ。Box of Crayons を主宰するマイケル・バンゲイ・スタニエの仕事に貫かれているテーマは、「状況の本質」を見つけて、それに集中するということである。コーチングにおいては、彼はほんの2~3の原則を強調するだけである。例えば、「興味を持て」(つまり、そんなにたくさんアドバイスをするのはやめること)や、「頻繁に」(コーチングするのに待っていてはいけない)というものだ。


一つのヒント以上のもの
カンファレンスに参加する真の価値は、一つのヒントを得ることより、すでにわかっていることを頭の中で整理する機会を得ることのようだ。忙しいオフィスの仕事から離れることによって、仕事の問題をじっくり考える時間と広い視野を持つことができるのだろう。
このことが示唆するのは、学習には、会話や熟考、そして夢想にさえ、多くの時間を割くべきだということだ。ヘンリー・ミンツバーグは、「実際の体験を概念的に深く考えることは、経営を学ぶ最も効果的なやり方である」と言っている。これは、我々の多くの学習活動に取り入れることのできる原則である。


より良いやり方
カンファレンスや研修を行う主な理由は、昔は人に集まってもらわなければ教えられなかったからである。携帯電話でインターネットに接続できる今、我々はいつでもどこでも学習の機会を提供できる。TEDtalks の成功は、短時間の学びの力を証明している。「カンファレンスを価値あるものにしていた一つのすばらしいヒント」の集まりが研修であると考えるなら、我々のトレーニング部門は、予算の大部分を研修会から短時間で見て学べるコンテンツの提供へシフトする必要があるかもしれない。


まとめ
「一つのヒント」を学ぶという学習論は、微積分学の勉強には適さないだろう。だが、概ね経営を学ぶ人には、熟考、夢想、会話、そして短い時間で学習できる、毎日ネット上に流れる「一つのヒント」が必要ということである。

 

 

David Creelman is CEO of Creelman Research, providing writing, research and speaking on human-capital management. He works with a variety of academics, think tanks, consultancies and HR vendors in Canada, the U.S., Japan, Europe and China. Mr. Creelman can be reached at

dcreelman@creelmanresearch.com

 

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